保育士は幼少期の情動体験を生み出す、大事な仕事である。情動体験とはつまり、喜怒哀楽を感じる体験のことで、保育士は子供が感じているであろう感情をいかに言語化してあげるか…が大事だという。
だからこそ、この保育士のシゴト体験では「子供の感情を知る・伝える」「未来の子供と自分を考えてみる」ことを重点に置いた。
アイスブレイクでは、ゲストの方が普段子供たちと行う手遊びを行ってみた。参加者も小さい頃に体感していたような遊びを行い、童心に帰った気持ちになっていた。
いい感じに場があたたまってきたところで、未来の子供を授かる妊婦さんにとって良い食べ物・悪い食べ物を学ぶゲームを行った。以外と知らないことが多く、自らの健康を意識することにもつながる時間。
妊婦と子供と健康について、学んだあとは「子供の感情を知る・伝える」コンテンツ。ある映像を見て子供がどんな事を考え、その時になんて言葉をかけるか…というケーススタディ形式でプレ体験をしてみました。
「悲しい」という感情も、なんで悲しいのか…理由や背景によって変わってくる。そういった事を感じ取り、言葉にしてあげることが大事。これが意外と難しい…
ゲストの方がいつも子供たちに読み聞かせている絵本がある。ゲストの方いわく、その本には子供が知っておくべきストーリーが詰まっているらしい。読み聞かせをしていただいた。
読み聞かせにも保育士の方ならではのこだわりや工夫があった。怒っているようなセリフの時には怒った様子で読む。喜んでいるような楽しそうなセリフの時には楽しそうな様子で読む。こういったところが、子供たちに好かれ、感情移入しやすいポイントなんだろうと思った。
最後には、胎内記憶を持つ子供たちの話を動画で見たうえで、自分はどんな人になっていたいかといった事を考えるディスカッションを行った。
胎内記憶とは、2〜3歳の子供が胎内・出生児の記憶を語ることがあり、その時の記憶の事を言う。
将来の自分の子供が今の自分を空の上から見ているとしたら、今の自分に誇りを持てるのかどうか…どんな人間になりたいのかを話してみた。
冒険心を忘れないでいる大人になりたい…とか
周りの人を幸せにできる人でいたい…とか
可能性を一緒に見つけていける人になりたい…とか
いろんな言葉が生まれてきた。
子供の将来を担う仕事として、かなり重要な職業ではあることが今回の体験でわかった。しかし、そういった事を意識して保育士をしている人は少ないらしい。また、保育士は給料も少なく、人数も少なくなってきていて、社会問題ともされている。
こういった仕事こそ、いろんな人に興味持って欲しいと思うばかりだ。
(文責:高柳龍太郎)